篠山の祭り


黒岡春日神社秋祭


春日神社の秋の例祭は、丹波地方最大の祭りとして有名なものだ。祭りは宵宮と本宮の二日間行われ、篠山市内は祭り一色となる。宵宮には市内を太鼓みこしが練り歩き、九基の鉾山がしずしずと巡行する。陽が落ち提灯に火が入ると、祭りは勇壮と幻想がミックスされた陶酔感を醸し出してくる。そして、太鼓みこしが宮入し境内を豪快に練り歩くと、宵宮は最高潮を迎える。

春日神社例祭/ 鉾山巡行



・祭礼ムードに包まれた春日神社  太鼓御輿が町に繰り出す



・宵宮の優雅な山鉾巡行と太鼓御輿の豪快な宮入



・晴天に恵まれた本宮の鉾山巡行


本宮では、午前中に鉾山が市内を巡行する。そして昼過ぎより猿田彦、獅子舞を先頭に子供たちの引く四基の金御輿の宮出しが行われ、そのあとをふたたび鉾山が巡行する。一番神輿は武甕槌(たけみかつち)命、二番神輿は経津主(ふつぬし)命、この二基は元禄7年(1694)六月に旧城北村黒岡より寄進奉納されたもの、三番神輿は天児屋(あめのこやね)命、四番神輿は姫の大神で、いずれも安永八年(1779)九月に篠山町内から寄進されたものと伝えられている。
優雅さと力強さ、そして歴史の重みをもった春日神社の秋の例祭は、多くの観光客の目を楽しませてくれた。この祭りをもって篠山の秋はいよいよ深まりをみせ、季節は冬へと移ろっていくのである。

【撮影:2008年10月18・19日】