銭 紋

 家紋のなかでは珍しい紋のひとつ。人間は死ぬと六道をめぐるという。六道とは仏教でいう天上、この世、餓鬼、修羅、畜生、地獄がそれである。人は生前の行いで極楽にも行ければ、地獄に堕ちるかもしれない。これを六道輪廻というそうだ。人は誰でも極楽に行きたい。そこで、お地蔵さんの力を借りて、三途の川を渡りたい。その渡り賃が六文なのだ。いまでも死者に六文を持たせる風習が残っているところもあるという。(青山銭)

【主な使用家】


 「六文銭」の真田氏があまりにも有名だ。この紋は、海野、滋野、浦野、矢島、大戸、羽尾などの真田一族しか用いない。ただ、伊達家臣の片倉氏が替紋として用いている。が、これは大阪落城の折、真田幸村の娘を片倉小十郎が助けて、のちに妻としたことに由来するそうだ。いいかえれば、片倉氏も真田の子孫といえよう。
 「永楽銭」の織田、仙石、水野の諸氏。「寛永通宝」福島氏。「銭九曜」の長氏。「三文銭」の渡辺氏など種々ある。


六文銭

七つ銭

裏 銭

三文銭

裏波銭