蔦 紋

 女性の好きな家紋のベスト3は、蔦、かたばみ、蝶という。蔦紋は形がシンプルで、雅趣に富んでいて女性好みの紋だ。晩秋いちめんに紅葉した蔦が、古風な洋館や大木にはいのぼる美しさも格別。江戸時代、庶民はこの樹木などにからまって繁殖繁栄する、蔦の性質をめで紋にしたという。徳川八代将軍吉宗も葵紋とは別に、蔦紋を替紋として創生している。徳川家の発展に掛けたのだろう。(丸に蔦)

【主な使用家】


 「見聞緒家紋」には、椎名、富田、高安氏などの家紋として記されている。江戸時代では六郷氏と藤堂氏が挙げられる。また、徳川氏の一族の松平諸氏がこの紋を用いている。これは、徳川将軍家の葵紋をはばかってのことと言われるが真相はなぞだという。その他、主な使用家は清和源氏流の井沢、小菅、神尾の諸氏、宇多源氏の志賀、木村、永田の諸氏がある。


丸に鬼蔦

丸に尻合せ三つ蔦

大割蔦

蔦の花