扇 紋

 扇は涼具から発展したものだが、古代では扇に神霊が宿るとした。扇の語源はアフギで、風を送り「神霊を仰ぎ寄せる」ことを意味する。扇を所持していることは一種の厄除けにもなった。戦国時代、武将が軍扇を持ち全軍を指揮したのも、神意によって勝利を祈念したからだ。また、扇は末広ともいい将来発展することに通じる。この紋がめでたいわけである。(五本骨扇)

【主な使用家】


 扇紋は大名では佐竹氏、浅野氏、立花氏など多くの使用家がある。佐竹氏は、「奥州征伐のとき、白旗で頼朝の陣に参じた。頼朝いわく「白旗だけでは源氏の誰かわからぬ。以後、旗の中に扇を据えよ」と。」の故事を守って「扇に日の丸」を使用している。
 歌舞伎界でも扇は不可欠のもの。歌舞伎役者の岩井半四郎は「丸に三つ扇」、尾上菊五郎は「重ね扇の中に抱き柏」を用いている。


日の丸扇

並び扇

違い扇

丸に地紙