熨斗紋

 熨斗紋は、熨斗あわびの形を図案化したものである。熨斗あわびとは、あわびの肉をうすく剥いでのしたもの。昔は方形の色紙を細長く、上が広く下が狭い六角形に折りたたみ、その中に熨斗あわびを小さく切って張り、進物に添えた。儀式用に使ったり、お祝いの贈り物に用いたりしたのは、のしという語が、延長の意味から出て、おめでたいことを表わすからである。熨斗あわびは、のちに紙で代用されるようになったが、めでたさを表わすものであることには変わりはない。
(束ね熨斗)

【主な使用家】


 「芦名物語」に関柴備中守が、「二つ鳥に束ね熨斗」を描いた旗を指し、伊達陣にさかんに鉄砲を撃ちかけたと出ている。これは天正年間のことで、この頃すでに熨斗紋が使われていたようだ。「寛政重修諸家譜」には、越智氏流の河野氏、日下部氏流の奈佐氏がある。


熨斗輪

分銅熨斗

束ね熨斗の丸

抱き熨斗

束ね熨斗