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姓氏は、現在約14万あるといわれる。これは同一表記で、読み方が二つ以上ある場合で、漢字表記で数えれば約10万ほどとされる。 いっぽう家紋は約一万ほどあるといわれる。この二つを比較すると十家は同じ家紋とうことになる。しかし、これは数のうえでのことで、実際には菱紋や木瓜紋など何百家が使用している。反面、吾亦紅紋などは柳生家ただ一家が使用している。 これら紋が広まった理由の一つは、その紋が時代の好みに合ったことにもよるが、それ以上に一族が増え、社会的に活躍したことが大きい。ある紋の使用家が多いことは、その紋を使用する家が栄えたことになる。これはまた、紋のパターンが多いという結果にもつながっているといえよう。 ■家紋の図柄ランキング
家紋で多いのは「菱紋」。菱は丸形の多い家紋のなかで特殊である。日本人が丸形を好むなかで、この菱紋が広まった理由とは?これは清和源氏義光流の武田氏が中世に活躍したことによる。武田氏は勝頼のときに亡んだが、一族一門が四方に分散して血を守り、家を守った。武田姓は現在約13万。しかし、武田姓を名乗らなくても、一族一門は「菱紋」を用いて同族を認め合っている。たとえば甲府市で菱紋を使用する家は百家以上になるという。これらの家は、武田氏の同族意識で結ばれているということだ。
紋はなにも言わないが、その図柄や形の変化の歴史をたどってみると、そこには祖先の心が息づき、家の歴史が存在しているといえそうだ。 ■菱紋のバリエーション
感想、ご意見をお聞かせください。 [資料:歴史読本432号]
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