篠山の山城を探索する-味間南


味間南城址



二村神社の鳥居方向から城址を見る



登り道は明確 ・ 城址南の石碑 ・ 主郭南の土塁 ・ 北の曲輪へ



北曲輪から見る主郭切岸 ・ 北方の出曲輪へ ・ 出曲輪を経て下山 ・ 東南山麓のトーチカ状横堀


篠山の古刹の一つである松尾山文保寺参道にある二村神社の石鳥居、そこから見える南東の小山に城址がある。城主は平野酒造丞あるいは主馬といわれ、味間谷の入り口を押える位置にあり、 味間北城とともに味間谷の入り口を押えていたという。
尾根の最高所に主郭を置き、北側に曲輪を設け、三方に小曲輪を築いた小さな城である。堀切もなく、 主郭を除けば自然地形といってもいい状態で、いざというときに立て籠もる砦的なものであったようだ。 とはいえ、主郭の南西部には幅三メートル、高さ二メートルほどの見事な土塁が築かれ、帯曲輪状の削平地も見られる。山上は樹木に覆われて展望は利かないが、往時は東方に八上城址が遠望され、文保寺の背後の松尾山にある高仙寺城とそこから続く大沢城と連携しながら播磨方面へ と続く味間谷の防衛に重要な役目を果たしたのではなかろうか。
・登城:2009年8月22日