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篠山の歴史・見処を訪ねる-68
春日神社(後川上)
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後川は「シツカワ」と読み、後川荘は丹波国で最も早く成立した荘園として知られる。嘉応二年(1170)十二月、藤原成経が、次いで承安四年(1174)頃にも藤原盛綱が後川荘の領家となったことから、藤原氏の祖神である春日大社のご分霊が原谷の奥に勧請された。しかし、集落から遠かったこともあって、上村と中村にそれぞれされていまに至った。本殿の四方の壁を見ると、継ぎ目に沿って無数の穴があいている。キツツキが空けたものといわれるが、実際のところは謎である。