戦国城跡を歩く

・2008年04月29日


お馬洗いの池方面から見上げた北方の土塁

佐久良城




小倉氏が室町時代初期に築き、本拠とした佐久良城址。地元では「下の城山」と呼ばれ、応仁の乱に際して小倉氏に庇護された京都相国寺の僧横川景三の書に詳しく書き記されている。城址は八幡神社の後方の山全体で、土塁・堀切、城内庭園・石垣などが確認でき、中世城址として貴重な遺跡となっている。




城址を歩くと本丸に続く土橋の両側の深い堀切、そして本丸を囲む土塁の高さに驚かされる。土塁・堀切には石垣の跡、搦め手から北方に歩くと竪堀、北側の土塁で囲まれた道を進むとお馬洗いの池に出る。いまも水をたたえる様子から、佐久良城の重要な水の手であったことがうかがわれる。佐久良城の大手には小倉氏が勧請した八幡神社が鎮座し、また、南側すぐのところに菩提寺であった神護山仲明寺が小倉氏の名残を伝えている。 ●右図:城址案内図